白ばら幼稚園ブログ
ブログを通して、園の様子をお伝えします。
おゆうぎ会
2020-12-05
全国的に感染症が拡大しておりますが、さいわい、地域はまだ落ち着いています。
感染対策として、「午前の部」「午後の部」と2部にわけて、本日、お遊戯会が開催されました。
午前の部は、可愛い年少・年中の子どもたちのダンスの演技です。
例年、1クラス2プログラムを披露しますが、今年は控え室でのお着替えをできるだけ短時間に…と、1演目に限らせていただきました。
それでも子どもたちは、可愛いお衣装に身を包み、生き生きと、嬉しそうに踊る姿が微笑ましかったです。
こんな姿を見ると、今年もお遊戯会を開催することができて良かったと心から思うのです。
年長さんも、幼稚園最後の大舞台に、すこしも臆することなく、みな堂々と演技していて感心しました。
心残りは、密になりがちな舞台袖でみんなが大声で歌うのを避けるために、事前に録音した歌声を流さざるを得なかったことです。
オペレッタの醍醐味は、舞台で演じる子どもたちを助けるように、袖で他の子どもたちが声を揃えて歌うことです。みんなで力を合わせて一つの劇を作り上げる子どもらしいとても素敵な姿なのですが、感染対策として致し方ありませんでした。
それでも最後は、ステージ上でみんなで声を揃えて健気に歌う姿に涙が出ました。
子どもたちはどんな時も適応能力に優れ、ほんとうにたくましいですね。
カレーパーティ
2020-11-25
今日は雨が降ったり止んだりの、肌寒い一日でした。
しかし、こんな日は「カレーパーティ」にもってこいの日。
例年、二月の寒い時期に行っていた「カレーパーティ」ですが、今年は前倒しして11月に行うことになりました。年明けの感染状況に不安があるからです。
毎年卒園生が楽しみにしているこの会は、何としても無くしたくないものの一つです。
今年も、朝からソワソワ、ワクワク、年長さんのはしゃぐ姿があちらこちらで目立ちました。
春の終わりに植えた種芋も、小さいながらもたくさん実をつけ、子どもたちも土の中でどんな具合にお芋が育つのかを知ることができました。今日はそのジャガイモと人参を調理します。
さて、包丁を手にした子どもたちは、サラダパーティの時とはうってかわって、包丁さばきが一段と見事になっていました。硬い野菜ばかりでしたが、もう一方の手でうまく包丁を上から押さえつけ、お母さんのように切っていました。
あれ以来、お家の台所に立つようになった子が増えたからかな?
それから自分たちが切った野菜が大鍋で炒められると、興味津々でお鍋の周りに集まる子どもたち。
しだいに、あたりには甘く何とも言えないいい匂いが漂って来て、お部屋から次々に顔を出す年中さんの姿も見られました。(ごめんなさい、来年のお楽しみですね。)
大鍋でぐつぐつ煮込まれたカレーほど美味しいものはありません。子どもたちはお家から持ってきたお弁当箱のご飯をお皿に盛り、今か今かと出来上がりを待ちました。
そんな中、小さく折り畳まれたお手紙を大事そうに見ている子がいました。
お母さんが毎日お弁当といっしょにお手紙を添えてくれるのです。
そのお手紙を見て、子どもだけでなく、お母さんたちもカレーパーティーを楽しみにしてくれていたことを知り、なんとか今日開催できてほんとうによかったと思いました。
それにしても、朝早く起きてお弁当を作り、毎日お手紙を添えるなんて、そうそうできることではありません。こんな幸せな子は、どんな豊かな人生を歩むのでしょう。
白ばら幼稚園の子どもたちがみな優しくて、子どもらしいのは、このようなお母さんたちに育てられているからだと感慨深かったです。
…ところで二つの大鍋は、放課後先生たちにお裾分けすることなく、どちらも空っぽになったのは言うまでもありません。
海の見えるピクニック
2020-10-21
10日間にわたり繰り広げられた絵本美術館の“魔女まつり”ですが、いよいよ今日最終日を迎えました。
締めくくりにふさわしい最高の秋晴れとなった日に招待を受けたのは、白ばら幼稚園の年中さんです。
今日の海は、絵本美術館でも一年に数回見ることのできる、コバルトブルーにエメラルドグリーンの帯が何層にもなった、恐ろしいくらい美しい海です。(地中海や、沖縄の海を想像してみてください。)
今日の子どもたちは、ほんとうにラッキーですね。
さて、絵本美術館では恒例の魔女たちが、ワクワクしながらバスを降りてくる子どもたちをお出迎えしました。
ハロウィンの飾り一色になった館内…蜘蛛の巣の垂れ下がったシャンデリアや、銀色のカボチャに、子どもたちの期待が膨らみます。
地階に案内された子どもたちは、大階段に座って、魔女が魔法をかけた仕掛け絵本をたっぷり楽しみました。大好きな『おばけのバーバパパ』も魔女に大きくしてもらいました。
絵本を読み終えた魔女が、子どもたちに質問します。
「バーバパパの“バーバ”はフランス語でどんな意味でしょう?みんな夏祭りで食べた…」
「わたあめ!」と即座に女の子が答えました。
魔女はびっくり、子どもたちは大はしゃぎです。
(そう言えば、夏祭りの綿あめもピンクでしたね。)
そのあと、子どもたちがみな本棚からバーバパパの絵本を取り出し、お気に入りの場所に運んで行ったのは言うまでもありません。きっと、ピンクの綿あめの秘密を知りたくなったんですね…
さあ、次はいよいよピクニックですよ!
魔女から一人ひとりお菓子を手渡された子どもたちが、まるでハーメルンの街の子どものように魔女のあとをゾロゾロついて行くと、心地よい潮風が吹く小高い原っぱに案内されました。
それにしても白ばらの子どもたちは、どの子も、“自然”と戯れる術を知っていますね。
目前の海の色やおべんとうを楽しむだけでなく、コロンと寝転がって雲を眺めたり、その空に光るちっちゃな飛行機を見つけては手を振り、潮風の香りには深呼吸…と、全身でピクニックを楽しんでいるようでした。
こうした子どもらしい感受性は、今やほんとうに貴重です。まさに宝物。
いつまでも、いつまでも、失わないでいてほしいものです。
絵本の楽しみ方
2020-10-02
「絵本は子どもが最初に出会う小さな美術品」…このような想いでつくった絵本美術館ですが、絵本を楽しむ子どもの姿はいつも美しいものです。
そして、楽しみ方もそれぞれ。
仲良しの友だちどうしは、よく同じ絵本を2冊抱えてテラス席に行き、いっしょにページを繰りながらお話ししたり、笑い合ったり…。
また、大階段では、ときおり海を眺めながら一人絵本を楽しむ子や、隣りどうし(仲良しさんと)一冊の絵本を嬉しそうに膝に広げる子どもたちもいます。
ところで、絵本美術館では、一年をとおして就園前の子どもたちの絵本の読み聞かせ会を行っています。
そこでお母さまたちによく言われることは、
「うちの子は、幼稚園に入れば絵本をおとなしく聞くことができるのでしょうか?」
お家ではお母さんの読む絵本にまったく耳を傾けない子も、幼稚園や絵本美術館では先生の読み聞かせる絵本を真剣な眼差しで見つめ、また自分も本棚から好きな絵本を選んでお気に入りの空間で楽しむことができるのです。
今日、小遠足から帰った子が「きょうはとっても幸せな日で、楽しかったんだよ!」とお母さまにお話ししたそうです。
それを聞いて、小さな子どもに『幸せ』と言ってもらえるほど保育者としてうれしいものはないと思いました。
次の小遠足は、絵本美術館の敷地内の、海の見える日当たりの良い原っぱでピクニックです。
3園の運転手さんたちが、総出で休日にきれいに草を刈ってくださるそうですよ。
そうそう、その頃は館内はハロウィン一色ですね…素敵な魔女さんたちからお菓子をたくさんもらって、みんなでピクニックでいただきましょう!
絵本は小さな美術品
2020-09-29
今日は、年少さんが心待ちにしていた小遠足。行き先は、豊間の附属施設絵本美術館です。
園バスから笑顔で降りて来た子どもたちは、パーカーなど羽織ものを着た姿が目立ちました。
きっとお母さま方が潮風の冷たさを心配して持たせてくださったのだろうと嬉しく思いましたが、やはりお天気はよくても高台に吹き上げる風は冷たく、子どもたちに風邪をひかせては元も子もないと、暖かい館内でお昼をとることにしました。
ところで、館内の南側には「縁側」のような二層の廊下があります。
建築家の安藤忠雄さんが、日当たりがよく、海がよく見える隠れ家のような場所を子どもたちのためにつくってくださったのですが、今日はその「縁側」に子どもたちの人気が集中していました。
大きな絵本をかかえて階段を駆け上がるちびっこたち!
そのガラス張りの縁側効果で、かき氷がひんやりと美味しく感じる、夏の名残のような一日になりました。
さて、館内のティールームには、純度の高い美しい氷を一年中自動で作り続ける製氷機があります。
今年の夏は、大きなかき氷機も常設して毎日訪れる子どもたちに振る舞いましたが、その楽しみもいよいよ終わりに近づいてきたようです。
先生たちがトレイにきれいな苺のかき氷を並べて現れると、子どもたちから一斉に大きな歓声があがりました。
かき氷をいただいた後は、たっぷり絵本を楽しみました。
子どもたちはまだ「もじ」が読めませんが、不思議と絵のきれいな絵本ばかり抱えてくるものです。
先代園長が、『絵本は子どもが最初に出会う小さな美術品』と言って絵本美術館をつくったのは正解だったと、そんな姿を見るたびに思うのです。